このたび、わたくし、人としてやってはいけないことをやってしまいました。
それは「おむつへの排泄」です。
というのも、現在、ハローワークの職業訓練プログラムを利用して介護の勉強をしており、その授業の一環として実際におむつを使ってみてくださいということだったので、おむつに排尿したというわけです。
本記事ではおむつを実際に履いてみて排泄(今回は排尿)までした感想をまとめておりますので、おむつの使用感に興味がある方はご覧になってみてください。
お届けする内容は下記のとおりです。
ポイント
おむつを履いてみた感想
おむつに排尿してみた感想
おむつのメリット・デメリット
今回はリハビリパンツ(Mサイズ)を着用してみて・排泄してみての体験報告となります。
Contents
おむつを履いてみて、排尿してみた結果
おむつを履いてみた感想
始めに「人としてやってはいけないこと」と書きましたが、この書き方だと実際に病気などでおむつを使用されている方・介護者に対して失礼だとは思っています。
ですが、そういった人たちは、時として選択権がなく、いわば半強制的におむつを履かされているのです。
大人になって初めておむつを履いてみた瞬間に思いました。
「死にたい」と。
それくらい惨めな思いをしました。
もっと言えば、履く前から心に激しい葛藤が生まれました。
おむつを履いてしまったら、人として終わりではないかと。
おむつを進んで履きたいという人なんてほとんどいないと思います。
ですが、前述したとおり、一部の人は履かざるを得ないし、履かされるのです。
今回、わたしは自宅の誰もいない空間で一人で使用したわけですが、世の中には、人に見られる方も多いわけです。
そういった人たちがどんな気持ちなのか。
どんな思いで、家族・介護職員たちに接しているのか。
実際に自分でおむつを使ってみることで、彼らの気持ちが少しだけわかった気がします。
自分が老いたときには言えないかもしれませんが、毎日おむつを履いて世話されるくらいなら死んだほうがマシ、そう思いました。
それくらいツラいものです、おむつを履くということは。
(でも、おむつを履くことに少し興奮したことは内緒です)
おむつ排尿してみた感想
排尿というのは「おしっこ」のことです。
おむつを履くだけではなく、実際に排尿までしてみました。
まず、不思議なことに尿意を感じていてもおむつを履くことで尿意がなくなるんですよね。
本能的に、おむつに尿を出してはいけない、漏らしてはいけないという信号が脳から出ているのでしょう。
逆に言えば、トイレに行くことができない状況に陥る場合におむつを履けば、尿意を催さないかもしれません。
何度か尿を出そうと下腹部に力を入れてみましたが、出なかったので副交感神経を優位にするために、リラックスしてネットサーフィンなどしていました。
そして、尿意を感じてから約10分・・・。
ようやく排泄することができました。
今回は、介護者と同じような状況を体験するために、ベッドの上で伏臥位になって排尿しました。
最初の3秒ほどはちょろっとずつしか出なかったのですが、その後、ドバドバと勢いよく出始めてズボンの中に漏れていく感覚がありました。
(あぁ・・・これはズボンもベッドもびしょびしょだ・・・)
「やってしまった感」大きかったですが、普段は味わうことができない感覚に快感を覚えたことも事実です。
尿を出し終わると、しばらく硬直。
最初は陰部を生暖かく湿った感覚が包み込み、不快感が凄まじく、足を1mmも動かしたくありませんでした。
ですが、2分ほど経つとその不快感も徐々に落ち着いてきたので、ベッドの上で足を動かし始めて、それから立ち上がって歩いてもみました。
最終的に漏らしてから15分ほどそのままおむつを着用していましたが、案外気にならないものだなと思いました。
もう少しおむつを着用して、肌で感じること・生活していて感じることを勉強しても良かったのですが、これ以上続けると、人としての何かが失われそうだったので脱いでゴミとして処分しました。
でも、感心したのがあれだけ多量の尿を寝た状態で出しても、ズボンにもベッドにも一切、尿が漏れていなかったということです。
濡れていたのは陰部側のみで、臀部側は綺麗なままでした。
あれだけの尿がどこに消えたのかというくらい、綺麗に尿がおむつに吸収されていたのです。
これまで、おむつを使った経験もなければ、こどもに履かせた経験もなかったので、おむつのことなんて微塵も知りませんでしたが、こんなにもおむつの技術は進んでいたのだと驚かされました。
おむつは赤ちゃんも使うものであり、ふっくらしたデザインで、陰部をぴっちりと包み込む見るに惨めな姿になってしまうことが、人間としての本能が拒んでしまいますが、ショーツやトランクスのように薄い生地でお洒落なデザインになれば、利用者側の羞恥心も少しは和らいでくれるのではないかなと思いました。
今回は排尿だけの体験でしたが、排便となると排尿を超越する苦痛・羞恥心が待ち受けているのは容易に想像がつきました。
おむつのメリット・デメリット
おむつのメリット(良い点)
- 暖かい(冬に使用したので夏は暑く蒸れると思われる)
- 正しく履くことで、しっかりと尿を吸収してくれる
- 漏らした状態でも問題なく歩ける
- 商品にも依るが肌触りが良い
- 尿意を抑えてくれる
- 履くこと・漏らすことに快感がある
- 新しい性癖に目覚めそう
おむつのデメリット(悪い点)
- 惨めで情けない気持ちになる(人としての尊厳が失われる)
- おむつを履いた時点で死にたくなる
- 平常心を保てなくなる
- 尿意を感じていても尿が出づらい(おむつに出してはいけない気持ちになる)
- 漏らしたあとは動きたくなくなる
- 漏らしたあとは早く脱いでしまいたい
- 絶対に人に見られたくない
- 尿のにおいが部屋に漏れる
実際に自分の体が動かなくならないとわからないことですが、おむつを履くくらいなら、地を這ってでもトイレに行きたいほどおむつというものが嫌でした。
おむつを利用されている方の中にも同じ思いをお持ちの方もいらっしゃることかと思います。
どんな思いでおむつを履くことを受け入れ、どんな思いで生活しているのか。
それを考えると胸が痛みます。
本記事のまとめ
おむつを履くということは「惨めで情けない気持ちになる」ということ
おむつに排泄することは「人間の本能が拒んでいる」
おむつの技術は素晴らしい
というわけで、今回はわたし自身が実際におむつ(リハビリパンツ)を履いてみて、排尿してみての感想をお届けしました。
おむつがズボンで隠れるからと言っても、おむつを履いているだけで、「平常心ではいられなくなる」ということがよくわかりました。
それに加えて、尿を漏らしてしまったときの心情といったら、想像を絶する苦痛と羞恥心でした。
そんな状態の介護者(利用者)が、家族や介護職員に普段通りに接することができるか。
できるはずもありません。
不機嫌だったり、冷たい態度にもなるはずです。
だからこそ、自律に向けて救いの手を差し伸べることができるわたしたちは、しっかりとおむつを履かされている方の心情を理解して、正しく接してあげなければならないのです。
実際のところ、自力でトイレに行くことができない方には、おむつを勧められる介護現場が多いと聞きますが、こうしておむつを体験してみると、もう人におむつなんて勧められない気がします。
もちろん、それは誰しもわかっていること。
でも、それを何ともできない現実。